初期費用の怖い話「手数料無料なのに謎の７万円」

「一生のうちに数回しか引っ越ししねーんだから、初期費用なんて適当にぼったくってもわかんねーよ。」これは賃貸営業を長年してた人なら

あーまぁ、その通りだね。

と納得してしまう迷言です。

腐ってる！腐ってやがる！ぬぉおぉぉぉぉぉお！！

最近、花沢不動産には初期費用で迷える子羊となったお客さんからのお問い合わせが増えています。

これってなんの費用ですか？

ーーー管理会社事務手数料

———70000円

お客様の許可を得て加工掲載しております。

え？

んーこれは、きっと、おそらく、うーん。

と、とんでもないことになってやがる・・・。

ーーー仲介手数料は花沢不動産と同じ無料なんですけど、この費用がわかんなくて・・・

たぶん、仲介手数料欲しかったけどツンデレだから言えなかったんじゃないんですか？

ーーー新築なのに鍵交換がかかるっていうのもちょっとわからなくて・・・

花沢不動産では、その物件だと鍵交換費用はかかりませんが、おそらく間違えて記載しちゃったんじゃないですか？一度聞いてみたらいいと思いますよ！

ーーーこれ、実は昔からの友達なんですけど、どういうことなんでしょうか。

ご友人関係についての言及は控えさせていただきますが、おそらく新入社員で何もわかっていないんじゃないでしょうか。実際の見積もりが出てきて「１０万下がったよ！」って感じだと思いますよ。ちょっと忙しくて見積もりが雑になってしまったんでしょうね。

ーーーほんとにそう思いますか？

え、えぇ。た、たぶん。

く、くるしい。

安いプランが世の中に出たときは悪い噂も増える

たとえば、仲介手数料１ヶ月分が当たり前の時代にエイブルさんが「仲介手数料半月分」という売上をダダ下げるプランを出したとき、競合他社さんはもちろんのこと、エイブルのFC店からも苦情がたくさんでました。

エイブルのFC（フランチャイズ）抜けたるぞ！という不動産屋さんもいましたし、同じエイブルなのに仲介手数料１ヶ月のお店と半月分のお店に分かれてしまっていたこともあります。

そこで競合他社（ミニミニやアパマンショップ）なども追従して半月分にするのですが、やはり売上は下がります。そうなってくると悪いことを考える人もでてくるんですね。

「礼金上乗せして取ったらええやん」

「事務管理手数料で家賃の１ヶ月分とったらええやん」

「書類作成費用で５万くらいとったらええやん」

ただ、そこは消費者もかしこいですし、業界の存続に影響がでるので、宅建協会も厳し目です。

ーーー手数料として家賃の１ヶ月分以上請求するのは如何なる名目であっても宅建業法に違反する！

うーん。グーの音もでないほどの正論。じゃあどうするか。

「抗菌コート代で３万円です。」

「鍵の交換費用で５万円です。」

「消臭代で５万円です。」

「消毒代で５万円です。」

これなら、作業代として請求しているんだから文句ないでしょ？手数料じゃなくて作業料です。ね？

という戦法にでる店舗が続出したわけです。

本当にお客さんが必要だと感じるサービスを提供するのはいいことだと思います。たとえば

「普段なら鍵はローテーション作業（開いてる部屋と鍵を交換して中古品にする）だけだけど、防犯上新品に取り替えるなら2万円かかるよ。どうする？」とか

「ごき◯りの駆除を行うけど、部屋の中の死骸の掃除ももちろんしておくから２万円かかるけど、どうする？」とか

必要な人にとっては、あってもいいサービスだと思います。ぼくはゴキブリの掃除はお金もらっても嫌です。ゴキアースしたあとに死骸の掃除をするだけでも気絶しそうになります。夏場の引っ越しなら２万円払ってでもお願いしたい。

だけど問題なのが、それを大家さんも管理会社も知らないのに勝手に契約条件の中で必須だと言い張る仲介業者です。

ゴキブリ駆除と消毒費用として５万円絶対にかかります！

そんな見積もりを見て、少しでも疑問に思ったお客さんは隣のお店に行って見積もりをもらいます。当然です。

ーーーあーうちならそんな費用いらないですよ。ぼったくりじゃないですかね。

え？やっぱりそうなの、相見積もりしてよかった！ここなら信用できる。そう思ったのもつかの間、

でもうちでは鍵交換費用がかかると言われる。

どこが正しいことを言っているのか分からない。もう意味不明。

TOTALで考えると仲介手数料１ヶ月分支払ったほうが安かった・・・なんてこともたくさんあるんです。

そうなってくると、

・仲介手数料は１ヶ月かかるけど良心的な不動産屋

・仲介手数料は１ヶ月とってさらにぼったくる不動産屋

・仲介手数料は安いけどぼったくる不動産屋

・仲介手数料は安くて良心的な不動産屋

に分類されるんですが、一番数が多かったのが仲介手数料は安いけどぼったくる不動産屋だったんですね。

必然的に仲介手数料が安い業者＝ぼったくり業者として認知されていき世間様から酷評されるようになります。

仲介手数料が安い業者は悪徳商法で稼いでいるから利用しちゃダメ

なんて言われちゃうんですね。

敷金礼金０の物件も同じ

敷金礼金０のゼロゼロ物件とかダブルゼロ物件とか呼ばれている物件があります。

初期費用がかなり安くできるので、お客さんには喜ばれるのですが、一部の悪徳な不動産屋が敷金礼金０物件の退去時に何十万という退去費用を請求する事件がたくさん発生したために

敷金礼金０物件はぼったくり物件だからダメ

と思われるようになってしまいました。

最近では、国土交通省が退去費用のガイドラインを告知したり、退去費用の裁判で退去費用の減額が認められることが増えてきたため、退去費用のぼったくりを行っているところは激減してきましたが、まだまだ退去費用が未知数すぎて怖いというのは不動産業界のよくないところです。

花沢不動産も自社管理物件であれば、退去費用の透明化を進めていけるのですが、まだまだ他社管理のお部屋を仲介することのほうが多いので、退去費用に関してはなんとも言えません。

どうやって信用してもらえるのか

じゃあ、花沢不動産のように仲介手数料が０円で、初期費用の透明化を一番に考えている不動産屋がどのようにしてお客さんから信用してもらえるのか、というのを考えたとき「初期費用を誰でも見れるようにしておく」というのが、一番ベストなんじゃないかと考えました。

そうしないと、安いけど他でぼったくってるんだろ？という疑惑は晴れません。

営利目的の企業として、取れそうなお客さんから取るというのは当たり前なのかもしれません。参入障壁が低い業種なので、不動産業者は星の数ほどいます。多くの同業他社から疎まれる行為なのかもしれません。だけど不動産屋は不透明なところが多すぎて怖い、という世間の目を変えていくことが今後の不動産業界全体としては一番大切なことなんじゃないかと思うのです。

安売りは本当に正義なのか

インターネットが普及したことによって、地域の情報に詳しく、大家さんからの信頼を集めた不動産屋が空室情報というものをお客さんに提供するだけで稼げる時代は終わりました。

大家さんも特定の不動産屋のみで取り扱えるようにするよりも、いろいろな不動産業者に相談して１日でも早く入居者を見つけてもらおうと思う時代です。

お客さんが一番ネックに感じるのが賃貸契約に関する初期費用の高さです。当たり前のように家賃の数カ月分かかります。金額にすると２０万円や４０万円など「あ、払うわ」とかんたんに払える金額ではありません。

これを少しでも安くして、気軽に引っ越せる世の中になればもっと楽しい生き方ができると思うんです。

サービス面を考える

おそらく今後、IT重説（インターネット上で重要事項説明ができるようになる）の普及もあり、サービス面を極力インターネットのみに絞った不動産屋が出現すると思います。花沢不動産もおそらくジャンルでいうと「ネット不動産業」です。

なるべくサービス提供の効率化を考え、

多くのお客様に自分のペースでお部屋探しをしてもらうためにチャットを利用した接客、お部屋の提案、ご一緒に見学に行って、IT重説、郵送での契約書作成の流れだと思います。

でも、一番最初から不動産屋の営業マンの顔を見て相談して、じっくりゆっくり考えながら決めたいというお客さんもいるはずです。そういったお客さん向けに仲介手数料１ヶ月を必要とする既存の不動産屋サービスも残っていくのではないかと考えています。

花沢不動産のサービスが終了してしまうことも

取れるお客さんから取るという何十年も続く不動産営業のテクニックを自ら捨てた花沢不動産。不動産業界でクリーンさ（初期費用の透明化）を売りにして、どれだけ頑張って続けていけるか、ぜひ見ていてください。

めっちゃ安くなった！まじやばい！

その笑顔を見るだけが唯一のニヤリポイントになっています。どうぞ、他社のお見積がありましたらLINEで写メを送ってください。

安くなるかどうか、すぐにご返信します。

それでは！