７３歳の父親の賃貸契約はできますか！おじいちゃんの賃貸

こんにちは！

少子高齢化の波がぐんぐんと押し寄せる日本。

自分(78)息子(57)孫(30)なんていう世帯構成が当たり前のようになってきました。

さて、本日は二世帯住宅は嫁が反対しているため、父親に一人暮らしをさせなければならない達也さん（仮名）のお話です。

賃貸借契約が年齢でダメになることはあるのか

これはよくある質問です。契約者が高齢なので、賃貸契約はできるかどうか知りたい人多いんですよね。

結論から申し上げると、賃貸契約を年齢で断ることは大家さんの自由となっているので、孤独死などの可能性が高いことを理由に拒否してくる場合があります。そして収入面などの心配から実質的な審査をしている家賃保証会社の審査に通らない可能性もあります。

本当に高齢者の入居はできないのか

じゃあ高齢者は賃貸契約できないのかということになってきますが、現状そんなことはありません。なら、どうやって入居するのか。

息子・娘の名義で契約し、連帯保証人に親族をつける

30~50代で働き盛りの息子さんや娘さんの名義で賃貸借契約を結びます。連帯保証人に契約者とは別の息子さんや親戚、就労しているお孫さんなどになってもらい、入居者として本人の名前を書く方法です。

大家さんや管理会社としても、働き盛りのお子さんが名義人となり、連帯保証人に違う親族をつけれれる方というのは、家族関係も良好で、万が一もしものことがあった場合すぐに発見できるであろうという考えのもと審査が行われます。

ほとんどのマンションが契約できる方法ですね。

本人名義で連帯保証人に息子・娘をつける

賃貸借契約というのは、どちらかというと連帯保証人を重要視します。無職や学生などが名義人になっていても保証人である両親がしっかりした生計を立てれる人であれば、審査に通過するくらいです。

ですので、ご本人様に名義人になってもらって、息子・娘さんに連帯保証人になってもらうことにより、大家さんや管理会社も安心して賃貸することができます。

身内が誰もいない場合

これは非常に厳しいです。厳しいですが、たとえば「高齢者の居住の安全確保に関する法律」というものが2011年に施行されており、

・高齢者でも入居を断らない！
・バリアフリーで高齢者にも優しい！

というのを掲げているマンションが全国にあります。いわゆるサ高住呼ばれている施設です。

大阪府内だけでも590件のマンションが該当し、22964件の部屋があります。ただもちろん毎月の費用が捻出できる方ならいいんですが、出せない方は通常の賃貸住宅に住みたいですよね。

そうなってくるとお部屋の条件よりは単身でも保証人がいなくても入居させてもらえる賃貸物件を不動産屋に探してもらうことになってくると思います。

賃貸契約中に不幸なことになってときって

無事に部屋が借りれたとして、息子さん・娘さんが次に心配することって、やはり健康面ですよね。最悪のことが起こったあとの話ってなかなか聞かないと思うので詳しくお話します。

賃貸借契約は相続の対象

これはなかなかご存知ない方が多いんですが、賃貸借契約（借家権）というのは、死亡を理由として相続される権利です。逆に即時解約したいと思われる方もいるかもしれませんが、その場合は特約で借主側から申し出ていない場合、短期違約金や30日前に解約予告をしていないと退去できなかったりして、即日その場で解約というのはできません。

大家さん側が賃貸借契約を結ぶ段階で、契約書に死亡した場合、解約とする。と記載していたとしても契約後に借主側が無効を主張すれば賃貸借契約を継続しておこなうこともできます。

つまり、死んでも契約は残ってる。ってことです。

これは借地借家法27条に反して賃借人に不利な条項は、同30条で無効になることから判断しています。

ですので、入居者が死亡した場合、通常通り１ヶ月先の解約予告を管理会社側に書面などで通達して、その１ヶ月以内に部屋の整理をするというのが一般的です。そして最後に解約ですね。

まとめると

・死んだあとに解約予告をだす（出さないと家賃はずっと発生する）
・１ヶ月以内に部屋の掃除や整理をする
・通常の賃貸借契約と同じように敷金の清算を行う。

となります。1年以内の短期違約金が発生するケースがあったり、敷金を一円も入れていなくて余計な費用が発生してしまったりする可能性もありますので、もし身内で単身生活をされている高齢者がいる場合は、どのような契約になっているか一度確認しておいたほうがいいかもしれません。

まとめ

高齢者の賃貸契約というのは、大変なイメージを持っている方もいるかもしれませんが、その人その人の属性や状況によって難易度が変わってきます。まずは、信頼できる不動産屋に包み隠さず相談して、選択肢の中で一番良い賃貸物件が契約できるようにしてもらいましょう。